施政方針

施政方針

令和6年度施政方針

1.(はじめに)

 それでは、議長さんのお許しをいただきましたので、令和6年度当初予算の提案にあたり、町政運営の基本方針を申し上げます。
 町長として就任以来、はや10年が過ぎ、今日(こんにち)まで様々な経験をさせていただきました。これまで、本町の町政を滞ることなく、無事に運営することができましたのも、議会の皆様方を始め、町民の皆様から、様々な形でお力添えをいただいたゆえのことと、この場をお借りして、深く感謝を申し上げます。
 令和6年度の当初予算につきましては、本日ここに、一般会計108億円、6特別会計39億4,974万7千円、1事業会計12億4,858万2千円、総額159億9,832万9千円の予算案を上程させていただく運びとなりました。
 予算案の詳細につきましては、所管部長より説明をさせていただきますので、私は、町政運営の基本方針について申し述べさせていただきます。

2.(令和6年度行政運営の基本方針)

 町政運営の羅針盤であります「第7次大口町総合計画」は、計画年度も残すところあと2年となりました。
 基本構想におけるまちの将来像や基本理念は、これまでと変わっておりませんので、この計画に沿った本町のまちづくりを、引き続き実施してまいりたいと考えているところです。

3.(事業方針)

 まずは、第7次総合計画におけるまちづくり戦略に沿って、それぞれの事業方針を申し述べさせていただきます。

 はじめに「若い世代の定住・子育て支援」であります。
 これまで本町の人口につきましては、今しばらく増加が続くものと見込んで、施策を展開してまいりましたが、いよいよ本町においても、人口減少の兆しが見えるようになってまいりました。
 そのため、今後は少子化対策の一環として、子育て環境の充実に向けて、より一層力を注いでまいりたいと考えております。
 まずは、国が進めております「こども家庭センター」の設置により、児童の養育が困難になったときに、一時的に乳児院や児童福祉施設等で養育する「子育て短期支援事業」や、ヘルパーを派遣する「子育て世帯訪問支援事業」を実施してまいります。また、妊婦・出産包括支援事業につきましては、利用者負担額を引き下げるとともに、日帰り型や訪問型を実施するよう事業を拡充いたします。
 また、令和4年度と5年度の2年に渡って工事を進めてまいりました大口西小学校の長寿命化改修工事につきまして、工事は完了いたしますが、令和6年度も引き続き、運動場の整備等を進めてまいります。
さらに、今後におきましては、西児童クラブの建設や、給食センターの建て替えなどの施設整備も、早急に検討してまいりたいと考えているところであります。

 次に「健やかな暮らしづくり」であります。
 新型コロナウイルスワクチンの接種につきましては、高齢者等のインフルエンザ予防接種と同様、自己負担をいただくことになりますが、ワクチン接種が継続できるよう対応してまいります。
 また、このコロナウイルス感染症の感染状況につきましても、現在落ち着きを取り戻しており、住民の皆様への屋外での憩いの場の提供、整備が必要であると感じているところであります。そのため、役場南ひろばへのミスト設置やバスケットゴールの整備をはじめ、地域へのアンケート調査に基づき、小口城址公園のお堀の整備や、余野1号公園の整備などを進めてまいります。
 住民の皆様の健康を支えております温水プールにつきましても、老朽化が進んでおりますことから、今後の在り方を検討していくための、大規模な施設調査を実施してまいります。
 コロナウイルス感染症の影響により、地域の行事等も中止・縮小が続いておりましたが、こちらも以前の日常を取り戻しつつあります。今改めて、住民との協働のまちづくりに向けて、地域自治組織の活動、NPO団体の活動につきましても、町として支援に取り組んでまいりたいと考えている次第であります。

 3つ目は「活力ある産業づくり」であります。
 私は、町の財政基盤の安定のため、企業誘致に取り組んでまいりました。
 活力ある企業が町内に増えていくことは、町にとっても大変有意義なことであることは言うまでもありません。それゆえ、企業活動が一層活発となるように、町内の主要道路については、整備を加速させていくこととしております。
 無論、インフラ整備につきましては、町民の安心・安全を最優先とし、住民の皆様が暮らしやすいまちとなるよう進めてまいります。
 さらには、まちの活力を創造する取組として、令和5年度に試行を重ねた賑わい創出事業「大口にぎわい横丁」につきましても、一定のめどが立ち、令和6年度から定期的に開催してまいります。
 今後もより多くの方に立ち寄っていただける催しとするため、大口町の魅力発信の機会として「大口にぎわい横丁」を提供したいと考えております。

4.(おわりに)

   令和6年は、大変な災害による年明けとなりました。被災をされました皆さまにおかれましては、大変なご苦労をされていることと、心よりお見舞いを申し上げる次第であります。  今回のような大震災を間近で経験し、行政は、「いつ」「何を」「どうする」のタイムラインの重要性を再認識する機会となりました。
 それは、今回の被災地支援を経験する中で、住民による避難所運営や、真に必要な備蓄品は何であるかを肌で感じることができたからであります。
 この経験を機に、災害に対する備えにつきましても、いま一度洗い出しをし、この地域でも近い将来発生すると言われております、南海トラフ地震への備えとして、改めて検討してまいる所存であります。
 しかし、そのような事前の備えをしっかりしたとしても、我々が最も大切にしなければいけないことは何であるかという事であります。
 それは、有事はもちろんのこと、平時においても、町の職員、町民の皆さま、町内企業の皆さまが、心を一つに、力を合わせて同じ方向に向かっていくことだと考えております。
 まずは、ここにおそろいの町議会議員の皆様をはじめ、この町に関わるすべての皆様と力を合わせ、大口町の益々の発展のため、今後も一層、努力してまいる所存であります。皆様のご理解とお力添えをお願い申し上げまして、令和6年度の施政方針とさせていただきます。

令和6年3月4日
大口町長 鈴木 雅博
更新日 2024年3月5日