○大口町町営住宅条例
平成9年12月19日
条例第29号
大口町営住宅条例(昭和30年大口町条例第1号)の全部を改正する。
(趣旨)
第1条 この条例は、法令に特別の定めのあるものを除くほか公営住宅法(昭和26年法律第193号。以下「法」という。)の規定により大口町が建設する住宅(以下「町営住宅」という。)及び共同施設の設置及び管理に関し必要な事項を定めるものとする。
(1) 町営住宅 法第2条第2号に規定する公営住宅をいう。
(2) 共同施設 法第2条第9号に規定するものをいう。
(設置)
第3条 町長は、町営住宅を別表のとおり設置する。
2 町長は、必要と認めるときは、町営住宅に共同施設を附置することができる。
(整備の基本方針)
第3条の3 町営住宅等は、その周辺の地域を含めた健全な地域社会の形成に資するように考慮して整備するものとする。
2 町営住宅等は、安全、衛生、美観等を考慮し、かつ、入居者等にとって便利で快適なものとなるように整備するものとする。
3 町営住宅等の建設に当たっては、設計の標準化、合理的な工法の採用、規格化された資材の使用及び適切な耐久性の確保に努めることにより、建設及び維持管理に要する費用の縮減に配慮するものとする。
(敷地の基準)
第3条の4 町営住宅等の敷地(以下「敷地」という。)の位置は、災害の発生のおそれが多い土地及び公害等により居住環境が著しく阻害されるおそれがある土地をできる限り避け、かつ、通勤、通学、日用品の購買その他入居者の日常生活の利便を考慮して選定するものとする。
2 敷地が地盤の軟弱な土地、その他に類する土地であるときは、当該敷地に地盤の改良等安全上必要な措置を講ずるものとする。
3 敷地には、雨水及び汚水を有効に排出し、又は処理するために必要な施設を設けるものとする。
(住棟等の基準)
第3条の5 住棟その他の建築物は、敷地内及びその周辺の地域の良好な居住環境を確保するために必要な日照、通風、採光、開放性及びプライバシーの確保、災害の防止、騒音等による居住環境の阻害の防止等を考慮して配置するものとする。
(住宅の基準)
第3条の6 住宅には、防火、避難及び防犯のための適切な措置を講ずるものとする。
2 住宅には、外壁、窓等を通しての熱の損失の防止その他の住宅に係るエネルギーの使用の合理化を適切に図るための措置を講ずるものとする。
3 住宅の床及び外壁の開口部には、当該部分の遮音性能の確保を適切に図るための措置を講ずるものとする。
4 住宅の構造耐力上主要な部分(建築基準法施行令(昭和25年政令第338号)第1条第3号に規定する構造耐力上主要な部分をいう。以下同じ。)及びこれと一体的に整備される部分には、当該部分の劣化の軽減を適切に図るための措置を講ずるものとする。
5 住宅の給水、排水及びガスの設備に係る配管には、構造耐力上主要な部分に影響を及ぼすことなく点検及び補修を行うことができるための措置を講ずるものとする。
(住戸の基準)
第3条の7 町営住宅の1戸の床面積の合計(共同住宅においては、共用部分の床面積を除く。)は、25平方メートル以上とする。ただし、共用部分に共同して利用するため適切な台所及び浴室を設ける場合は、この限りでない。
2 町営住宅の各住戸には、台所、水洗便所、洗面設備及び浴室並びにテレビジョン受信の設備及び電話配線を設けるものとする。ただし、共用部分に共同して利用するため適切な台所又は浴室を設けることより、各住戸部分に設ける場合と同等以上の居住環境が確保される場合にあっては、各住戸部分に台所又は浴室を設けることを要しない。
3 町営住宅の各住戸には、居室内における化学物質の発散による衛生上の支障の防止を図るための措置を講ずるものとする。
4 住戸内の各部には、移動の利便性及び安全性の確保を適切に図るための措置その他の高齢者等が日常生活を支障なく営むことができるための措置を講ずるものとする。
(共用部分の基準)
第3条の8 町営住宅の通行の用に供する共用部分には、高齢者等の移動の利便性及び安全性の確保を適切に図るための措置を講ずるものとする。
(附帯施設の基準)
第3条の9 敷地内には、必要な自転車置場、物置、ごみ置場等の附帯施設を設けるものとする。
2 前項の附帯施設は、入居者の衛生、利便等及び良好な居住環境の確保に支障が生じないように考慮するものとする。
(共同施設の基準)
第3条の10 共同施設を整備する場合は、その位置及び規模について、敷地内の住戸数、敷地の規模及び形状、建築物の配置等に応じて、入居者の利便性及び安全性を確保した適切なものとする。
(入居者資格)
第4条 町営住宅の入居者(以下「入居者」という。)は、次に掲げる条件(高齢者、身体障がい者その他の特に居住の安定を図る必要がある者として規則で定めるものにあっては第1号を除く。)を具備する者でなければならない。
(1) 現に同居し、又は同居しようとする親族(婚姻の届け出をしないが事実上婚姻関係と同様の事情にある者その他婚姻の予約者を含む。以下同じ。)があること。
(2) 現に住宅に困窮していることが明らかであること。
(3) 町内に1年以上住所又は勤務場所を有すること。
(4) 町営住宅の家賃の納付、損害賠償金額その他町営住宅賃貸契約から生ずる債務について不履行がないこと。
(5) 国税及び地方税を滞納していない者であること。
(6) 入居者又は現に同居し、若しくは同居しようとする親族が暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成3年法律第77号)第2条第6号に規定する暴力団員(以下「暴力団員」という。)でないこと。
(7) その者の収入が次に掲げる場合に応じ、次に掲げる金額を超えないこと。
ア 入居しようとする者が身体障がい者その他の特に居住の安定を図る必要があるものとして規則で定める場合 21万4,000円
イ アに掲げる以外の場合 15万8,000円
(入居者の資格の特例)
第4条の2 法44条第3項の規定による町営住宅の用途の廃止により当該町営住宅の明渡しをしようとする入居者が当該明渡しに伴い、他の町営住宅に入居の申込みをした場合においては、その者は、前条各号に掲げる条件を具備する者とみなす。
3 前項に定めるもののほか、町長は、供給する住宅の戸数が著しく少ない場合その他特に必要があると認めるときは、入居者の資格について制限を加えることができる。
(入居者の公募の方法)
第5条 町長は、入居者の公募を次の各号に掲げる方法のいずれかによって行うものとする。
(1) 広報
(2) 役場等における掲示
(入居申請)
第6条 町営住宅に入居しようとする者は、町営住宅入居申込書を町長に提出しなければならない。
(入居者の決定方法)
第7条 町営住宅への入居の申込みをした者の数が公募戸数を超える場合においては、公営住宅法施行令(昭和26年政令第240号。以下「令」という。)第7条各号に掲げる者のうちから、公開抽選により入居者を決定する。
2 前項の場合においては、入居者のほか、順位を定めて必要と認める数の補欠者を決定することができる。
3 町営住宅への入居の決定した者が入居を辞退し、又は入居の決定を取り消された場合においては、補欠者は、これらの者に代わりその順位に従い入居することができる。
(公募の例外)
第8条 町長は、法第22条に掲げる特別の事由に該当するものに対しては、公募を行わないで入居させることができる。
(入居の決定の取消し)
第9条 町長は、町営住宅への入居の決定した者(補欠者で入居するものを含む。以下「入居決定者」という。)について、必要があると認めるときは、実態調査を行い、入居を不適当と認めた者に対しては、入居の決定を取り消すことができる。
(入居の手続)
第10条 入居決定者は、入居の決定があった日から10日以内に次の各号に掲げる手続きをしなければならない。
(1) 緊急連絡人の連署した町営住宅賃貸借契約書を提出すること。
(2) 第15条に規定する敷金を納付すること。
3 町長は、入居決定者が前2項の規定に従わないときは、入居の決定を取り消すことができる。
2 令第2条第1項第4号に規定する数値は、町営住宅の存する土地の近傍類似の土地の地方税法(昭和25年法律第226号)第341条第10号に規定する土地課税台帳に登録されている価格と町内における同法第388条第1項に規定する固定資産評価基準によって算定した住宅地区の路線価のうち最高の額との格差により算定したものとする。
3 第1項に規定する近傍同種の住宅の家賃は、令第3条に規定する方法により、毎年度、町長が定める額とする。
(収入の申告)
第12条 入居者は、毎年度、町長に対し公営住宅法施行規則(昭和26年建設省令第19号)第7条に規定する方法により、令第1条第3号に規定する収入を申告しなければならない。
3 入居者は、前項の認定に対し町長に意見を述べることができる。この場合において、町長は、当該意見の内容を審査し、必要があると認めるときは、当該認定を更正するものとする。
(家賃の徴収等)
第13条 町営住宅の家賃は、入居日から明け渡した日までの期間について徴収する。
2 入居日が月の初日以外のとき、又は明け渡した日が月の末日以外のときは、その月の家賃は、日割計算による。
3 家賃は、毎月末日(その日が民法(明治29年法律第89号)第142条に規定する休日、土曜日に該当する場合にあっては、その翌日)までに納付しなければならない。ただし、入居日が月の初日以外のとき、又は明け渡す日が月の末日以外のときは、町長が指定する日までに納付しなければならない。
(家賃の減免等)
第14条 町長は、病気、貧困、災害その他特別の事情がある者に対しては、家賃の全部若しくは一部を免除し、又はその徴収を猶予することができる。
(敷金)
第15条 入居決定者は、3月分の家賃に相当する金額の敷金を納付しなければならない。
3 入居者が町営住宅を明け渡した場合には、第1項の敷金を還付する。ただし、未納の家賃、その他町営住宅賃貸借契約から生ずる入居者の債務があるときは、敷金からこれらを控除する。
(迷惑行為の禁止)
第15条の2 入居者又は同居者は、周辺の環境を害し、又は人に迷惑を及ぼす行為をしてはならない。
(入居者の費用負担義務)
第16条 次に掲げる費用は、入居者が負担しなければならない。
(1) 障子、ふすまの張替え、ガラスのはめ替え、畳、建具その他附属器具の修繕に要する費用
(2) 電気、上下水道、ガス等の使用料
(3) 汚物、じんかい等の処理に関する費用
(4) 共同附帯設備の使用に要する費用
(5) 共同施設の使用に要する費用
(6) その他前各号に類する費用
2 入居者の責に帰すべき事由によって生じた第1項以外の修繕等は、入居者が行わなければならない。
(収入超過者の決定等)
第17条 町長は、第12条第1項の規定による入居者からの収入の申告に基づき、入居者が法第28条第1項に規定する場合に該当すると認めるときは、その旨を決定し、入居者に通知するものとする。
2 入居者は、前項の決定に対し町長に意見を述べることができる。この場合において、町長は、当該意見の内容を審査し、必要があると認めるときは、当該決定を更正するものとする。
(高額所得者の決定等)
第18条 町長は、第12条第1項の規定による入居者からの収入の申告に基づき入居者が法第29条第1項に規定する場合に該当すると認めるときは、その旨を決定し、入居者に通知するものとする。
2 入居者は、前項の決定に対し町長に意見を述べることができる。この場合において、町長は、当該意見の内容を審査し、必要があると認めるときは、当該決定を更正するものとする。
4 町長は、法第29条第1項の規定による請求を受けた高額所得者が同項の期限が到来しても町営住宅を明け渡さない場合には、同項の期限が到来した日の翌日から当該町営住宅の明け渡しを行う日までの期間について、毎月、近傍同種の住宅の家賃の2倍に相当する額の金銭を徴収するものとする。
5 法第29条第8項に規定する条例で定める特別の事情は、次に掲げるとおりとする。
(1) 入居者又は同居者が病気にかかっているとき。
(2) 入居者又は同居者が災害により著しい損害を受けたとき。
(3) 入居者又は同居者が近い将来において定年退職等の理由により、収入が著しく減少することが予想されるとき。
(4) その他前3号に準ずる特別の事情があるとき。
(明渡しの請求等)
第19条 町長は、法第32条第1項第1号から第4号まで及び第6号に掲げる場合のほか、次の各号のいずれかに該当する場合においては、入居者に対して、町営住宅の明渡しを請求することができる。
(1) 入居者が正当な理由によらないで引き続き15日以上町営住宅を使用しないとき。
(2) 入居者又は同居者が暴力団員であることが判明したとき。
(3) 入居者又は同居者が第15条の2の規定に違反したとき。
2 入居者は、前項の請求を受けたときは、速やかに当該町営住宅を明け渡さなければならない。
3 町長は、法第32条第1項第1号から第4号までの規定又は第1項各号の規定に該当することにより同項の請求を行ったときは、当該請求を受けた者に対して、請求の日の翌日から当該町営住宅の明渡しを行う日までの期間について、毎月、近傍同種の住宅の家賃の額の2倍に相当する額以下の金銭を徴収することができる。
(住宅の検査等)
第20条 町長は、町営住宅の管理上必要があると認めるときは、町長が指定する職員に町営住宅の検査又は入居者に対する必要な指示をさせることができる。
2 前項の規定により町営住宅に立ち入って検査等をしようとするときは、その身分を示す証明書を提示し、入居者の承諾を得なければならない。
(明渡しに際しての住宅の検査)
第21条 入居者は、町営住宅を明け渡そうとするときは、明け渡す日の10日前までにその旨を町長に届け出て、町長が指定する職員の検査を受けなければならない。
(委任)
第23条 この条例の施行に必要な事項は、規則で定める。
附則
1 この条例は、平成10年4月1日から施行する。
3 平成10年4月1日において引き続き町営住宅に入居している者の平成10年度から平成12年度までの各年度の家賃の額は、その者に係る新条例第11条第1項本文の規定による家賃の額(その者が新条例第14条の規定の適用を受ける場合にあっては、その適用後の家賃の額。以下同じ。)がその者に係る同年3月31日における改正前の大口町営住宅条例(以下「旧条例」という。)第10条の規定による家賃の額(その者が同日において旧条例第11条の規定の適用を受ける場合にあっては、その適用後の家賃の額。以下「旧家賃額」という。)を超える場合にあっては、新条例第11条第1項本文の規定による家賃の額から旧家賃額を控除して得た額に次の表の左欄に掲げる年度の区分に応じ同表の右欄に定める負担調整率を乗じて得た額に旧家賃額を加えて得た額とし、その者に係る新条例第17条第3項又は第18条第3項の規定による家賃の額(その者が新条例第14条の規定の適用を受ける場合にあっては、その適用後の家賃の額。以下同じ。)がその者に係る同日における旧家賃額に旧条例第12条の5第2項の規定による割増賃料の額(その者が同日において旧条例第11条の規定の適用を受ける場合にあっては、その適用後の割増賃料の額。以下同じ。)を加えて得た額を超える場合にあっては新条例第17条第3項又は第18条第3項の規定による家賃の額から旧家賃額及び旧条例第12条の5第2項の規定による割増賃料の額を控除して得た額に、次の表の左欄に掲げる年度の区分に応じ同表の右欄に定める負担調整率を乗じて得た額に旧家賃額及び旧条例第12条の5第2項の規定による割増賃料の額を加えて得た額とする。
年度の区分 | 負担調整率 |
平成10年度 | 0.25 |
平成11年度 | 0.50 |
平成12年度 | 0.75 |
附則(平成12年3月27日条例第35号)
この条例は、平成12年4月1日から施行する。
附則(平成18年9月29日条例第28号)
この条例は、公布の日から施行する。
附則(平成20年3月26日条例第8号)
1 この条例は、平成20年4月1日から施行する。
2 改正後の大口町町営住宅条例第4条の規定は、この条例の施行の日以後に入居の申込みをした者について適用し、同日以前に入居又は使用の申込みをした者については、なお従前の例による。
附則(平成24年3月26日条例第9号)
1 この条例は、平成24年4月1日から施行する。
2 地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律(平成23年法律第37号)第32条の規定の施行の日から起算して1年を超えない期間において、改正後の公営住宅法第23条第1号ロに規定に基づく条例が制定施行されるまでの間は、改正後の大口町町営住宅条例第4条第1項中「法第23条に規定する条件」とあるのは「地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律(平成23年法律第37号)第32条の規定による改正前の法第23条第2号及び第3号に規定する条件」と、「同条第1号イ」とあるのは「同条第2号イ」と、「公営住宅法施行令」とあるのは「地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律の一部の施行に伴う国土交通省関係政令の整備等に関する政令(平成23年政令第424号)第1条の規定による改正前の公営住宅法施行令」と、「第6条第1項」とあるのは「第6条第5項第1号」とする。
附則(平成25年3月27日条例第14号)
この条例は、平成25年4月1日から施行する。
附則(令和元年12月24日条例第60号)
(施行期日)
1 この条例は、令和2年4月1日から施行する。ただし、第7条、第12条及び第18条の改正規定は、公布の日から施行する。
(経過措置)
2 この条例の施行の際現に改正前の大口町町営住宅条例第10条第1項第1号に規定する保証人は、この条例による改正後の大口町町営住宅条例第10条第1項第1号に規定する緊急連絡人とみなす。
別表(第3条関係)
住宅名 | 所在地 | 構造 | 戸数 |
植松住宅 | 大口町丸一丁目98番地 | 準耐火2階建 | 18戸 |
小口住宅 | 大口町中小口三丁目129番地 | 準耐火2階建 | 12戸 |
中層耐火4階建 | 24戸 |