
近所のうどん屋ののれんをくぐった。
「いらっしゃい!お一人?珍しいネエ。」
「イヤー、仕事から帰ったら女房が寝込んでサア。なんにも用意してないようだったから…、とりあえずビール。」
「ダンナ、そんな奥さん一人でおいてきちゃって大丈夫?ウチだったら『二度と帰ってくるなー!』って放り出されちゃうよ(笑)」
「えっ!?」自分がいないほうが気楽だと思ったが…。
「大将、ビールやめとくわ。かわりに温かいうどん二つ持って帰りたいんだけど。」
「ヘイ、まいど。温泉卵サービスしとくよ。」
月夜の晩、きつねとたぬきの宴かな。
2010年4月5日